今週のワートリ(大規模侵攻⑩)
例によって本誌読み直しながら順番に書いてます。
◆回想シーン
前のエントリーの最後のほうに言ってた「ユーマのセリフは緑川に直接言ったものじゃない」ですが、さっそく解決しましたね。読者は、前回のラストの決め台詞でユーマvs緑川のエピソードを即座に想起できる信者ばかりでもないですし、そうした人向けの補足だと思います。
このシーンに他に役割があるとすれば…米屋と緑川の絡みを見せるのはいいとして、あとは謎の古寺ageですね。刀と銃の二刀流でダークヒーローまっしぐらの三輪や今週大活躍の槍バカ、できるスナイパー奈良坂らに比べて三輪隊でもイマイチ印象の薄い章平くんですが、今後のテコ入れにこのシーンが絡んでくるのかもしれません。
◆緑川追撃
グラスホッパーいっぱい出してるコマですが、これまとめサイトのコメント見るまでランバネインがシールド出して防いでるの気付かなかった。さすがランバネインさんは防御の正確さに定評があるな。
あと緑川はずっとスコーピオン片手持ちですが、先週の演出を鑑みても、グラスホッパーは使用するのに片手必要ということでよさそうですね。
◆出水のハウンド
左手で撃ってますね。
単行本4巻の黒トリガー争奪戦で、出水のトリガーセットが8個全部割れてるというのはツイッターだかで何度か言ってますが(※)、ハウンドは右手に装備していました。
従って、トリガーセットが同じという前提の下ではありますが、利き手側のトリガーにセットしてる弾を利き手じゃないほうの手で撃てるということになるようです。まぁトリガーセット入れ替えてたってほうがしっくりきますけどね!
(※)
右手に【シールド、アステロイド、ハウンド、メテオラ】
左手に【シールド、アステロイド、バイパー、バッグワーム】
バッグワームは他の人のツイート見るまで気付かんかった。
◆荒船隊長、撃つ
東さんが撃ったのはわかるけど、荒船さんはなぜ撃ったか。
後で「やっぱ下手に手は出せねーか」と反省してるので、東さんのように戦術的判断で撃ったのではない様子。隊員がやられて思わず撃った仲間想いのクーデレなのか、あるいは「やっとまともに当たったぜ」と言ってるようにスナイパーとしてのプライドが高いタイプなのか。全員スナイパーとかいうピーキーな隊組んでるし、後者のほうがイメージしやすいかなぁ。
あとは単純に、相手が高く飛びすぎて隙が出来てるのを見逃さなかった(=さすが荒船隊長ッ、一流のスナイパーは違うぜ!)ということかもしれませんね。
◆高く飛びすぎたランバネイン
飛行ユニットをスナイプされて落下しながらも尚、タイミングずらした射撃をするランバネインさんさすが。さっき同じパターンで荒船さんに回避されたのを踏まえてのことだとしたら、その一瞬の判断から迸る強敵感パネェ。
着地寸前に出水に対しての牽制も忘れない。でもこれよく見ると出水はちゃんと防御してます。印刷の関係で暗くてわかりにくいけど「ギン」って効果音だから間違いない。
◆B級のシールドはあっさり貫かれたのになぜ出水は防御できたか
まず考えられるのは「直撃じゃなかったから」。シールドで正面から受け止める形になったB級二人とは違い、受け流す形になったから大丈夫だったという考え方。
次に「トリオンの差」。トリオン能力が高いほどシールドが堅くなるという考え方ですね。出水のトリオン量が凄まじいのは公式Q&Aでも言ってますし(下参照)。
最後が「シールドの範囲」。作中で明言されてないので僕の妄想止まりですが、シールドの大きさが毎回まちまちなので、『範囲を選択する意味がある=狭いほうが防御力が高い』という可能性はあると思います。それを踏まえて、B級のシールドが貫かれたときは身体の大部分を覆う大きさだったのに対して、今回出水が出力したシールドは片腕程度の大きさなので、今回のほうが防御力が高いと考えられます、ということです。
Q.出水と千佳のトリオン能力はどちらが上ですか?
A.千佳のほうが上です。出水は天才で、千佳は怪獣です。
今回はここまでです。質問は随時募集してます。ファンレターに書いて送ってください。待ってます。
— ワールドトリガー公式 (@W_Trigger_off) 2014, 2月 25
◆東さんイケメンタイム
今週のMVPと名高い東さんの名指揮官アピール。東隊の隊員である奥寺が何も聞かずに了解してるのは地味ながら信頼感が演出されてて芸が細かい。
ところでこの東さんに意図を訊ね返してるB級の人って名前とか所属とか出てたっけ。隊服から察するに次のページで了解してる男女と同じチームっぽいけど、この人たち名前でてなかったよね。
ということで、東さんの説明中にも『その他7人』とあることですしB級の人物整理を兼ねて確認。
東隊 【東、奥寺、×小荒井(ラービット最初の犠牲者)】→2人
来馬隊【来馬(浮いた兵)、×別役(ランバ襲来時に逃げ遅れる)、△村上(個人4位)】→1人
茶野隊【×茶野&藤沢(ランバにシールドぶち抜かれて即退場)】→0人
荒船隊【荒船、×??&??(ランバに反撃で爆撃されたスナイパーズ)】→1人
??隊【??(東さんに説明を求めた人)、??(パッツンの女)、??(その隣の男)】→3人
なんかもっといっぱい登場してた気がするけど、ランバネインが結構掃除してくれてたので、確かに7人でした。B級全体で約100人いることを考えると、ランバネインに対処してる7人とは別にB級合同チームとしてトリオン兵掃討を続けてる人員もいるかもしれませんね。非番が何分の一なのかとか、B級合同に合流できてない割合とか考え出すと何とも言えない(展開の都合次第)ところですが。
◆時間経過
「了解!」の次のコマで、飛行ユニット壊されたはずのランバネインさんが普通に飛んでますが、ここで時間の経過があったことにしばらく気付かなかった間抜けな信者が僕です。つまり飛行ユニットを壊して稼いだ時間でMAPを元に配置を完了したということですね。
◆そして決着へ
TCGとかやってる方には分かると思うんですが「読み」って最終手段なんですよね。どれだけ合理的な読みができたとしても、相手も同じように合理的に思考していれば、結局裏をかくかかかないかのじゃんけんになってしまう。どこまで行ってもギャンブルの域を出ないわけです。
そんな読み合いじゃんけんを仕掛けるよりも、相手がどんな手を選ぼうがこちらが勝てる形に持っていくほうが策としては上等です。つまり相手がどう動くか確度の高い推測ができる指揮官よりも、相手がどう動いても有利に持っていける指揮官のほうが有能という意味ですね。
前置きが長くなりましたが、東さんは後者の指揮官のようです。誘い込まれたランバネインが伏兵の存在に気付いていなかったとしても、結局上から刺されて終わってたわけで。(その場合のシールドは襲われた来馬さんにいく手筈だったかもしれません)
ぶっちゃけ葦原先生がこういう読み方を想定して描いたかどうかは知りませんが、僕の中ではそういうことになりました。東さんは有能指揮官で、ランバネインは20秒与えてしまった時点でほぼ詰んでいたのだ。飛べるようになった時点で戦術的撤退が生き延びるには正解でしたね。
とはいえランバネイン、B級合同部隊を足止めしましたから戦略目的(ラービットが仕事をしやすいようにボーダー隊員をひきつける)は果たしています。そういう観点で言えばボーダー側は、A級3バカがランバネインに挑んだ時点で戦略的には負け。結果的にランバネインを倒しましたし、そう時間もかかりませんでしたからベストの結果に終わったものの、敗北する危険を考えれば3バカはラービット狩りに回るのがベターだったかと思います。
◆あぁでも
槍バカマジかっこいいわ。
おい信じられるか、今回の登場人物、主役級どころか準主役級ですら怪しいんだぜ。そんな脇キャラ連合が特に必殺技も覚醒もナシに通常兵装と戦術だけで敵四天王の一角を追い込んで崩すとか、こんな格好いい漫画がWJで読めるなんて思ってなかった。
◆次回予想
前回の予想をそのまま引っ張ります。つまりミラの黒トリでランバネイン回収→ヴィザ老本気。エネドラも2コマぐらい登場。
でもこれだけだとページ埋まりそうにないし、そろそろ修のピンチになって引きになるかしら。いや、まだ早いか。ヴィザ老本気で小南ピンチ、ぐらいにしとこう。
助けにくるとしたら誰かなぁ。もう未登場のA級って佐鳥、奈良坂、古寺、当真のスナイパー連中しかいないんだよね。佐鳥は嵐山たちと一緒に動いてるだろうし、奈良坂や古寺は修がピンチになったあとの登場がおいしいし、この中で登場しそうなのは当真さん。でも基地にいたもんなぁ。
やはり玉狛勢はピンチになっても自力解決しちゃいそうだ。大穴で冬島隊や草壁隊、あとは唯我という線もなかぁないけど…。うん、わかんね。
ということで今週は以上です。